3.非常素晴らしい映画でした。まあ、この10点ていうのはかなり個人的なものですが(それでいいんじゃないの?)。”青春デンデケデケデケ”のような甘ずっばい感覚は、やっぱりギター弾きじゃないとわかんないだろうな。映像も綺麗だったね、あの空の色とか。途中思ったんだけど、あの男の子はやっぱり最初からある程度ギター弾ける子なんだね(当たり前か)。最初にギター持った時に、いきなりあの右手の手首の使い方はできないし(笑)。
出演しているミュージシャンも本物の正当のジプシー系音楽家で演奏も素晴らしかった!
最後のシーンは悲しげだけど、あのトレーラーが燃えるのは、ジャンゴへのオマージュなんだね(でも、彼はその幼少の頃の火事で左手の指を2本失ったお陰で、独自のギター奏法を編み出し、天才ギタリストと呼ばれるようになった。ジプシーの間ではもちろん、世界中のギタリストに影響を与えた。日本での代表的なジプシー系ギタリストの一人に渡辺香津美がいる、以上豆知識でした)。あのギタリストのお父さんも姓はラインハルトって名乗ってたしね。ジプシーの少女との淡い恋の思い出と、ギターに対する甘酸っぱい思い出、そしてまた別の見方をすれば、歴史的にジプシーの人々がどう生きてきたのか、という人種的な問題。これらが全て重なり合って、非常に内容の濃い見応えのある映画になっていると思います。