3.《ネタバレ》 3人組のトホホな大活躍?に大いに笑わされ、彼らの厚き友情の物語にホロリとさせられる。
これらがテンポ良く繰り返される軽快さ、力強さ。3時間近い長尺を感じさせません。
ボリウッド発・青春人情喜劇の傑作です。本作はそれだけにとどまりません。
現在と過去、次々に展開を変えながら家族の物語、ミステリ・サスペンス、ラブストーリー、
様々なジャンルが混在してきますが、それらがしっかり絡み合いながら作品の中で見事に機能している。
そして油断しているとドン!と押し込んでくるギャグにまた笑わされます。
本当に3時間が必要な作品なんだなと思わされます。
ボリウッド映画らしく、何度か挿入されるミュージカルシーンもお手の物で、長い上映時間の中で程よいアクセントになっています。
いかにもインド風の挿入曲も、その歌詞がその時々の彼らの心のときめきや痛みを見事に代弁しています。
そんな青春人情喜劇の中に挿入される、インド現代社会への批判精神も効いています。
他のインド映画でも、インドを舞台にした他国の映画を見ていてもよく感じることですが、インドにみなぎる熱いパワーは本作でもやはりすごい。
映画を見てここまで元気を貰ったのは久々な気がします。
オチも見事で、空と湖の澄みわたる美しい青と相まって鑑賞後の爽快感も格別。
映画の色んな楽しさがぎっしりと詰まった本作、久々に10点満点を出させていただきます。