5.《ネタバレ》 怖いのは、矢野中将が個人的には全くの誠実な人であること。清水豊松という「トカゲのしっぽ」を切ったのは、上司による保身のためなどではなく、軍や裁判という仕組みのシステムエラー。こういうのは、時代によるものなのだと以前は思っていましたが、今開催されているTOKYO2020オリパラの組織委員会。大会終了後に事後総括が行われた際には、どんな理不尽に責任取らされる担当者が出てくるかと思うと、悲しいです。印象的だったのは、同房の大西が名前を呼ばれた後、聖書を机に置くまでの間に覚悟を決めるところ。だから、囚人たちが大西を見送るために賛美歌を歌うというありえないシーンがとてもいい。夢のようなシーンだ。これは、10点。所ジョージ版があるのですね。それも見たい。