45.《ネタバレ》 何回も観ている作品だが、Youtubeのストリーミングが始まったので再鑑賞。蝦夷文化やタタラ文化の勉強になる。師匠連は大陸のメタファーか?これらを面白いと感じるのは紛れもなく自分が日本人だからだろう。一方でアメリカでも千と千尋の次にジブリで評価が高い作品だが、テーマがシンプルで分かりやすいというのは大きい。 個人的には美輪さんに限らず非声優を起用したのは良かったと思う。もしこの作品がアニメアニメした声で構成されていたら印象は全く違ったものになっていただろう。 若いときに観たからか、良い悪いではなく自分の感性に既に入り込んでしまっている。きっとアシタカ、モロ、猩々のモノマネを一生やり続ける人生だろう。 他にはエボシの「賢しらに僅かな不運を見せびらかすな」というラインが印象に残った。「我が名はアシタカ!」と同様に、どう英訳してもこの美しい日本語と等価な表現は出来ない。 あと全く賛同は得られないかもしれないが、最後にアシタカがジコ坊を止めようと両手を広げてケツを突き出すシーンの絵面はめちゃくちゃ笑った。 【なす】さん [インターネット(邦画)] 10点(2020-04-16 11:04:15) |
44.《ネタバレ》 かつて人にとって自然の全てが神と命の源でした 木にも森にも山にも川にも、すべての場所に神がいました だが人が文明を進めるためには自然という神をも滅ぼさねばいけなかった 木々を切り裂き、川や海を埋め立て、動物も殺した 少なからず、その文明の恩恵を受けている生きている以上、 それを悪いことだとは言う資格はない だが、エボシがそうであるように 人間のために自然を殺していることへの自覚を忘れてはいけない 邪な自分の都合で、多くの神を消し去ってなお、 馬鹿には勝てん、と笑って済ませるジコ坊をどうしても許すことができず その言葉の愚かさが、この作品のひとつのテーマだと思いつつも 悔しく、怒りすら覚えて、洋画、邦画、アニメを問わず、屈指の大嫌いキャラです 【こっちゃん】さん [映画館(邦画)] 10点(2016-08-05 23:46:15) |
43.《ネタバレ》 エコや勧善懲悪な話が多いジブリから突然生まれた宮崎監督の実質的引退作品。今までナウシカやラピュタで魅力的な悪役や自然保護を繰り返し観客に提示してきた宮崎映画としては若干異色の作品となっている。本作は「これは善、これは悪」として物語を単純化していない。一応観客は自然をもののけ達から奪う人間を悪として解釈できますが、実は決して人間が一方的に悪としては描かれている訳ではない。エボシ御前はシシ神の森を奪う侵略者だが、エボシは無闇に森を切り崩している訳では無く、身売りにされた娘達や当時人として扱われていなかった業病の患者達、そしてタタラ場を守る為に木を切っているにすぎない。タタラ場にすむ者達からすればエボシは生涯の救世主に違いない。彼女は人間の残酷さを併せ持った聖母なのだ。 つまり両者ともに"守る"為に戦っている。人間はタタラ場を、もののけはシシ神の森を。そこに明確な善と悪の境が無いからこそ観客はこの映画を観た後も迷ってしまう。非常に考えるのが辛い問題を直に投げかけてくる。現代でも環境破壊問題が良く取り上げられるが、別に誰も地球が嫌いで木を切っている訳ではない。それでも地球を破壊する人間が100%悪いと言えるのか。 宮崎監督が今までの勧善懲悪のスタイルを大きく変えたのには意味がある。今の映画界に溢れている、「正義が勝つ、悪は滅びる」という観た後に何も残らない様な映画と、観客に決して解ける事の無い「問い」を投げかける映画と、どちらが価値のある映画と言えるだろう。私は後者の「もののけ姫」の様な映画にこそ価値を感じる。 【民朗】さん [DVD(邦画)] 10点(2014-10-25 04:04:49) (良:4票) |
【pillows】さん [DVD(邦画)] 10点(2014-04-08 02:37:26) |
41.宮崎さんのこのアニメに賭ける強い想いを感じました。今までになかった残酷で力強い表現力は、観る人を圧倒して強烈な印象を残してくれます。宮崎アニメはこの作品が一つのターニングポイントになっているような気がします。個人的に石田ゆり子の声が好きです。 【ばかぽん】さん [映画館(字幕)] 10点(2010-02-08 02:41:19) |
40.映画から「力」(ちからだよ)や「勢い」を感じることはなかなか無いが、この映画はどこを切り取ってもこれら+αが伝わってくる。またそれをアニメで表現出来るジブリは、本当に凄いと思う。 【ホーマー】さん [映画館(邦画)] 10点(2007-03-27 16:21:13) |
39.台詞が全部頭の中に入っている位、何度も何度も観た作品。宮崎アニメの中でも、殊に怒り、憎しみを含めた凶暴な本能を際立たせている。内容が似ている作品、ナウシカと異なるのは、人間と自然という対立構造がよりハッキリしている事だ。かつてナウシカによって再び結ばれた大地との絆は、再び人間によって壊された。怒りと憎しみの連鎖を断ち切ろうとするアシタカの姿は、かつてのナウシカを思わせる。最終的に双方の関係が改善されたのかはわからない、しかし、人間と自然、怒りや憎しみを超えて、獣神-命そのもの-は、私に「生きろ」と言ってくれた。命は、獣神の静かな佇まいの様に、存在し続けるのだ。 【よーこ】さん [映画館(邦画)] 10点(2007-01-30 17:50:09) |
38.すばらしい。美しい日本を感じさせる映像、さらにすべての登場人物に魅力を感じさせる演出・・・本当にすばらしいアニメだと思います。音楽もすごくマッチしていました。宮崎アニメにはほとんど思い入れはないけれど、この作品は別格で、私の中でNO1のアニメです。 【はりねずみ】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-01-29 00:09:51) |
37.《ネタバレ》 ラストがちょっとあっけない気がしましたが、日本の神話のようなストーリーで面白かったです。 【亜空間】さん [映画館(字幕)] 10点(2006-11-17 11:50:18) |
36.ものすごい。これは何か精神的な世界に感じてくるものがある。観ていて神々しいと何度感じただろう。 【ちーた】さん [DVD(邦画)] 10点(2006-04-29 03:09:40) |
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35.宮崎駿の集大成と言っても過言ではないと思う。 【十人】さん [DVD(邦画)] 10点(2006-04-23 00:33:22) |
34.友人達に、「まあつまらなくはない」とそっけない感想を聞かされていたのと、監督が制作をこれで最後にすると言っていた(当時)ので、これが最後の作品という思いが重なり、なかなか見るふんぎりがつかなかった。しかし、最後の最後、都心から離れたはるか遠い映画館で見ることができた。スクリーンに広がったその光景は、体の震えが止まらないほど荘厳で迫力のあるものだった。もののけや人々が個性をもち、まるで生き生きとしている。そして何より「生きる」自分の命の価値を、考えさせてくれるものだった。ナウシカでは人<自然だったが、この作品では人が本当に自然と分かち合える人間を目指していこうという、また違う観点から見せつけてくれた。手のひらに、脈々と打ちつづけている血液の音を、感じさせてくれた一生忘れることのできない作品だ。 【sherlock】さん [映画館(字幕)] 10点(2005-08-29 22:22:03) |
33.《ネタバレ》 はじめて映画館で観たとき、あのラストに感動し、しばらく席を立てなかった。なるほど、どっちが悪いとも言えないんだ―――――アシタカと、サンの関係がそれを表していた。最後、緑深き丘の上で二人が別れるシーンは、その象徴だと思った。「風の谷のナウシカ」の、人間が一方的に悪い、という単純な論理から一歩踏み込んだような気がする。そしてあの、コダマが一匹だけ頼りなさげに現われる最後のシーン。あれを、生かすも殺すも人間次第ということなのか?それともあれは亡霊で、もう二度と戻ってこないことの象徴なのか?人によって意見が割れるので、おもしろかった。だいいち、始まりからして鬼気迫るものがあった。首が吹っ飛び、映画館内の子どもたちがビービー泣く。「これは子ども向けの映画じゃねぇ!」と言っているようにみえた。トトロのあとに、そりゃ酷でしょう・・・。実際、善悪の区別をはっきりさせない映画だから、テーマも大人向けだったと思う。 【九寨溝】さん 10点(2005-01-23 01:29:33) (良:2票) |
32.「風の谷のナウシカ」から13年……という映画コピーが示すように、「もののけ姫」は「風の谷のナウシカ」とよく似ている。それは、物語が類似しているということではなく、本編で描かれる何倍ものバックストーリーが壮大に広がっているということにおいてである。宮崎駿の凶暴なまでの哲学性と世界観、深遠なるテーマが詰まった今作が、紛れもなく傑作且つ非常に価値のある映画であることに疑いの余地は無い。そして、幼年時から繰り返し観てきた「風の谷のナウシカ」がそうであるように、この映画が、広い世代にとって偉大な映画になることは間違いないだろう。 【鉄腕麗人】さん 10点(2004-11-22 18:04:21) (良:1票) |
31.ただのアニメではない、非常に考えさせられる映画でした。なにしろあしたかがかっこいい!あんな男性現代にはいないですよねえ。いたらある意味怖いですが。 【あしたかこ】さん 10点(2004-09-07 06:18:30) |
30.《ネタバレ》 素晴らしい。映像、音楽、そしてストーリー。どれをとっても非の打ち所がない 。 【じゃじゃ丸】さん 10点(2004-08-15 03:07:33) |
29.《ネタバレ》 僕はどうも、こと『もののけ姫』となると、ダラダラと書いてしまう様です(もちろん今書いているこのレビューもそうでしょう)。そこでこの作品に関しては、個人的に最も重要であると思われるポイントに絞って、レビューを書いてみたいと思います。 この作品における最重要ポイント、それは「アシタカ」という人物に尽きるのではないかと思います。作品における表面的な構図(つまり「自然対人間」という対立構造)とは裏腹に、「自然」に関するメッセージ性はそれほど強くは無いのではないかと思います。そして仮に「強いメッセージ性」がこの作品にあるのだとしたら、それはただ一点、「憎しみへの警鐘」ではないかと思っています。 実際この作品では、「憎しみ」は様々に形を変えて描かれます(ある時は身体を蝕む不吉な痣として、またある時はヒルのようなぬらぬらした姿を取って)。そしてこの作品に関しては、その「憎しみ」は「死」とも密接に結びついているのです。『もののけ姫』においては、作中に渦巻く憎しみの源泉として、この「死(への恐怖)」が描かれています。そして主人公のアシタカは、作中の錯綜した対立構図(自然対人間、人間対人間、そして人間対「神」)と共に、この「憎しみ」と「死への恐怖」をも背負っているのです。 そして僕にとっては、このような「重荷」に対してアシタカが最終的にどの様な解決をもたらすのか、という点よりは、このような「重荷」から逃げ出すことなく、様々な状況に真正面から、しかも「憎しみ」をできるだけ排除した上で対決しようとしているその「姿そのもの」に、大きな魅力を感じています。この『もののけ姫』は本当に豊かな作品だと僕は思うのですが、個人的には、その豊かさの多くは、このアシタカという人物に負っているのではないかと思います。 【マーチェンカ】さん 10点(2004-07-22 11:47:21) (良:1票) |
【タコ】さん 10点(2004-06-21 19:12:08) (笑:1票) |
27.《ネタバレ》 多少グロテスクなシーンがあるけれど、それなりに自然を壊す人間への怒りが込められている。 風の谷のナウシカと同じく、自然保護を訴えた作品である。 【哀しみの王】さん 10点(2004-03-30 12:29:02) |
26.映画館を出た後、風を肩で切る歩き方をしている自分に気づきました。上映中、鳥肌立ちまくり。アシタカかっこよすぎる!全体のテイストは今までの宮崎アニメとは違うけれど、日本古来の思想とか、文化をうまく取り入れて作られている気がする。それに絶妙にマッチした音楽がさらに鳥肌を増強させます。 頭をがーんと殴られるような衝撃を受けた作品。 【keipon】さん 10点(2003-11-10 20:46:25) |