2.《ネタバレ》 楽しくて大好きな映画。私にとって、最初から最後までコメディ映画だ。
『犬神』『手毬』『獄門』の三作で、この『獄門島』が一番好きだ。楽しいから。
戦後すぐの夏、金田一が船で島に渡る。
そして島を出て行く四泊五日の話で、楽しい旅行気分が味わえる。
早苗が金田一に言う。
「わたし島を一度も出たことがないの。おかしいでしょ?」
「島の外に連れ出して欲しい」。
泣けるぜ。
勝野の少女時代、四国で天涯孤独になり、母親の遺骨を埋めるため穴を掘るシーン。何も言えない。
ところで、『手毬唄』がベストの人が多いようだが、私にとって旅の気分が味わえないし気がめいる。コメディ要素がほとんどない悲しい話だから、好きじゃないんだ。『犬神家』はいいシーンが多い。笑えるシーンも多いし、音楽も好きだ。文字のナレーションも好きだ(タイミング)。でも大満足じゃない。
その点、この『獄門島』はずっと楽しい。(自殺じゃなく)殺されるのは、おバカな娘三人と悪い海賊だけだし、悲壮感がなくて「すごく楽しい」。夏の海のシーンが多くて楽しいし、床屋の娘(坂口良子)も楽しい。ホント、楽しいシーンが多いし、何度でも観たくなる。特に音楽が好きなんだと思う。特にOPとEDがいい。
★躊躇なく「10点!」最高のコメディ映画。