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愛がなんだ

[アイガナンダ]
2019年上映時間:123分
平均点:7.21 / 10(Review 19人) (点数分布表示)
公開開始日(2019-04-19)
ドラマラブストーリー小説の映画化
新規登録(2019-03-17)【3737】さん
タイトル情報更新(2023-11-29)【にじばぶ】さん
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監督今泉力哉
キャスト岸井ゆきの(女優)テルコ
成田凌(男優)マモル
深川麻衣(女優)葉子
若葉竜也(男優)ナカハラ
穂志もえか(女優)テルコの同僚
片岡礼子(女優)テルコの上司
江口のりこ(女優)すみれ
筒井真理子(女優)葉子の母
猫目はち(女優)
原作角田光代「愛がなんだ」(角川文庫刊)
脚本澤井香織
今泉力哉
音楽ゲイリー芦屋
撮影岩永洋
製作バンダイナムコアーツ(映画「愛がなんだ」製作委員会)
朝日新聞社(映画「愛がなんだ」製作委員会)
企画KADOKAWA(企画協力)
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1
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2.たぶん、この映画を観たほとんどの人たちは、登場人物たち(特に主人公)に対して、痛々しさと、ある種の嫌悪感を覚えるのだろうと思う。
恋の沼に溺れ(どっぷりと沈み込んでいる)、自分を好いている人に都合よく甘え、相手を悪者にしたくないと物分りいい風に恋を諦める“彼ら”の様は、正直目も当てられない。
でもね、僕たちのほどんどは、その彼らの無様な姿から目を離すことができない。そして、嫌悪感を示しつつも、否定もしきれない。
それは、誰しもその無様さと自分自身の経験とを重ね合わさざるを得ないからだ。

誰だって、「正論」とは程遠い恋に溺れたことがあるだろうし、「不誠実」なセックスで誰かを傷つけてしまったこともあるかもしれない。
なぜそうしてしまうのか?
それは、劇中でも吐露される通り、本当は誰も自分自身に対して「自信」なんて持てず、弱さや情けなさを隠しつつ、寂しさに覆い尽くされてしまわないように必死に生きているからだ。

主人公のテルコは、恋に溺れ沈み込む自分の愚かさも、相手の男の情けなさも、友人たちの弱さもズルさも、みんな分かっている。
それがもはや「恋」でもなければ、「愛」でもないことも。
それでも、彼女は、“沈没”を止めない。止められない。
友人に現実を突きつけられても、無垢な少女時代の自分自身に疑問を呈されても、「は?何それ」とすべてをシャットアウトする。

彼女は無意識下で知っているのだ。
それがどんなに愚かで精神的に不衛生な選択であろうとも、沈んで沈んで沈み込んで、“底”に足をつけなければ、浮き上がることができないことを。


この映画が描き出していることは、必ずしも色恋を主体にした恋愛模様ではなく、もっと泥臭くて滑稽な人間模様だった。
脳天をガツンと叩かれた感じ。この感覚は、2年前に鑑賞した「勝手にふるえてろ」を彷彿とさせる。
打ちひしがれた主人公が唐突に歌いだして心情を吐露するシーンなど類似点も多かったと思う。

そして、「勝手にふるえてろ」鑑賞時に松岡茉優を発見したことと同様に、また一人大好きになるべき女優を発見した。
主人公テルコを演じた岸井ゆきの。この女優がまた素晴らしかった。
不安定なキャラクターを演じきったその表現力もさることながら、個人的にツボだったのは彼女の風貌だ。
とても美人にも見えるがよく見るとそうでもなかったり、とびきり可愛らしくも見える時もあればまったくそうじゃない時もある。一つの映画の中でビジュアルがくるくると入れ替わるようだった。
例えるならば、“のん”のようなキュートでコミカルな繊細さ、“田畑智子”のような儚げな芯の強さ、そしてBiSHの“セントチヒロ・チッチ”のような秘めた熱さをかけて混ぜ合わせたようなマーブル柄。それが様々な表情を見せているようなそんな感覚を覚えた。
要するに女優としてどストライクだったということ。


「会社辞めたら象の飼育員になるわ」
と、動物園の象を見ながら、馬鹿な昔の男が馬鹿なことを言っていた。
それを聞いて泣いた私は、もっと馬鹿な女だったな。
と、彼女は、彼(象)に餌をやりながら懐かしむ。
鉄腕麗人さん [インターネット(邦画)] 10点(2021-05-03 00:23:09)(良:1票)
1.19.6.5
近くの映画館でロングラン上映となっていたが遂に明日で上映終了するというのでもう一度観に行った。監督のTwitterをフォローしていたら毎日のように色んな方の感想が飛び込んで来るのでそれでまた観たくなったというのもある。

【2回目を観ての感想】
彼氏でもない男(主人公のテルコが一方的に好意を寄せている)に呼び出され、熱があるというので料理を作ってあげ、掃除もしてあげるが真夜中に「もう帰って」と言われ部屋の外に放り出されるテルコ。電車も無いのでタクシーで親友の家に行く。親友の葉子に「酷い男だ。そんな都合良く使われてばかりいると関係性が決まってしまう。」と説教をされるのだが、この女もまた仲原という男を都合良く振り回しているのである。
このように、この映画に出てくるのは使われる側と使う側。二種類の人間しか居ないと言えるだろう。そんな極端な人物達による恋愛を巡る駆け引き、せめぎ合いがとにかくリアルに繰り広げられており、そこが凄く面白い所ではまってしまった。
初見時はテルコにばかり気をとられてしまったが、2回目は断然仲原だった。仲原がほんとに憎めないいいやつで、とにかく幸せになって欲しいと思った。

「ジョゼと虎と魚たち」を観てなかったら映画監督をやっていなかったと、今泉監督は言っていたが、この映画も「ジョゼ~」と同じく動物園が重要な場面で登場していて、この作品では象がモチーフとしてとても印象に残った。

最初はテルコがとても不憫に見えてならなかったが、あのラストシーンを観てこんな愛の形もあるんだなと思った。どんなに酷い目に会ってもご飯だけは美味しそうに食べる彼女の笑顔がとても素敵で目に焼き付いた。

とにかく自分にとって好きな映画だというのは間違いなく、これはもう10点をつけるしかねぇ。

【初見時の感想】
う~ん、煮えきらねぇ!
と叫んでしまいたくなる映画だった。

とにかく、20代後半の恋愛って面倒くせぇ!それに尽きる内容。
人は人に執着する。しかし時にそれは単に好きだからとか愛してるだからとかではなくて、なんで執着しているのか判らなくなってしまうような、ある意味恋愛に対して考えすぎてしまったが故に巧く生きられない大人達を描いている。

その描写がとにかくリアルで、とくに主人公が「愛がなんだ」と切れ気味でやさぐれながら、同じような境遇の人間に説教する場面が凄く説得力に溢れていて感心した。
相手の事が好きという次元を超えて、もはや相手になりたいとかいう訳のわからない理論に至ってはちょっと分かるような気もしたりした。

かなりしんどい部分もあり、心が痛くなるような内容だったが、どの人物にも感情移入できるし、凄く集中して観ることができた。

はぁ、幸せになりたいっすねぇ…。
と思っている全ての人に刺さること間違いなし!
ヴレアさん [映画館(邦画)] 10点(2019-04-23 00:17:06)(良:3票)
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【点数情報】

Review人数 19人
平均点数 7.21点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
515.26%
6526.32%
7631.58%
8526.32%
900.00%
10210.53%

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