1.《ネタバレ》 宣伝では「200年ぶりにおはようございます」などと、明らかにカルチャーギャップをテーマにしたホラーコメディのような売り方をしていますが、実際に大きな笑い声が上がったのはマクドナルドの看板のシーンくらい。それどころか宣伝に反してコメディ要素はほとんど味付け程度。これだけでもガッカリした方も多いかと思いますが、それ以前にこれはバートン&デップ作品の中でもワーストクラスの駄作だと思います。前作「アリス・イン・ワンダーランド」もかなりガッカリさせられたものですが、これは宣伝詐欺もあってもはや地雷レベル。
バーナバスは「家族こそ一番の財産」と何度も言っていますが、実際は平気で家族の一員を追い出したり、「魔女の呪いのせいだ」と言い訳しながら人を殺しまくっているし、おまけに長年の敵である魔女にあっさり誘惑され小魚作り…(汗)「誰よりも家族思い」という設定はどこへ行った?
また、「かつての愛人である魔女との愛憎劇」の他にも「落ちぶれた一族のお家再興」という根幹となるテーマがあるのですが、これも結局失敗しているのにそれをほっぽり出して恋人が前世の記憶を取り戻して?吸血鬼になったという、いかにも無理やりハッピーエンドにしています。狼娘なんかサプライズを通り越して唐突すぎて、ポカーンとなりましたよ…
とにかく、ゴシックホラー・コメディ・ラブロマンスそれぞれのチグハグ感がひどすぎるというのが素直な感想。 おなじみのこのコンビもマンネリには勝てないのでしょうか。昔からバートン&デップが大好きだっただけに、ただただ残念でなりません…