2.《ネタバレ》 評価できるのは最初のオープニングだけ。観客の意識を一気に作品に引き込むだけのインパクトがある。ただ、その後のリアリティに欠ける展開とグダグダなテンポに、見ていて徐々にテンションが下がって行く。
だいたいガブリエルのやりたい事がいまいち分からない。対テロ組織運営のため、資金調達をしたかったってコト?でも、あんな迷惑で目立つ事やってたら、テロ組織以前に、お前らの組織が潰されるぞw。計画の段階であっさりFBIに見つかってるしさあ。そんな程度の組織が世界のテロ組織と対等に戦えるのか?なんかやってる事が非現実的でチグハグなんだよなあ。
ラストも「レベルの低いサスペンス」といった感じで、あんなオチでは驚かされる以前に設定のアラや幼稚さが目立つだけ。その他、なんであの女はわざわざ麻薬捜査官だというウソをつく必要があるのかとか、なんでバスをヘリで吊るのかとか、無駄に分かりにくい部分が多い(わざと目立っておいて、その後、死んだと思わせ、地下に潜るため?)。
冒頭で監督の代弁者としてトラボルタが語っていた、「最近の映画はリアリティが無い」というセリフを、そっくりこの映画が体現しているところが笑えます。もの凄い遠まわしな皮肉とか?
何より監督は、この作品から、テロをテロでやり返すという力の論理に対する「警鐘」を促すつもりではなく、単純に「テロはテロでやり返せ!」と本気で思っているように思えてならない。