11.以前にビデオで見た時もさっぱり印象に残らず、今一度テレビで見てもやっぱり同じ。色々な意味でヘボい。
とにかく「娯楽時代劇」として中途半端。基本的にアクション演出やカメラワーク全般に工夫が無く、悪い意味で単調過ぎる。昔ながらの時代劇の「お約束」の上にしか成り立たないような古臭いチャンバラにしかなっていない。その上、ストーリー展開にも盛り上がりがなくダラダラとしているので、余計に退屈に感じる。
不遜なことを言わせてもらうと、この監督さんが時代の感覚について来れてないのに、昔の時代劇のセンスのまま無理して今風の娯楽アクションっぽく撮っているのが丸わかり。
村や城などの舞台なども妙に小奇麗でいかにもセット撮影という印象。野外ロケもあるかも知れないが、どうにも生活感を感じない。
そもそも中井貴一が完璧にミスキャスト。人の良さそうな顔立ちと言うか、緊張感の無い顔立ちと言うか、どちらにしても「忍」を演じるには明らかに不向き。
もっと若手の監督に撮らせたら、随分違った印象の作品になっていた可能性があるだけに残念。