1.《ネタバレ》 モノクロにして長回しを多用、台本なんて必要あるの?というくらい登場人物は少なくセリフは更に些少。これで2時間34分もある。カット数は60程度というほとんどが長回しのシーンが、これまた服を着替える、寝てる、座ってる、眺めてる、食べているばっかり。食べるのはジャガイモ1個。茹でて食べるシーンも長回し。食べるのも手で皮をむしってそのまま手で掴んで食べる。塩も掛けずにもくもくと。それに気味の悪い音楽のリフレイン・・。これにお金払って付き合った人ってまさに聖者ですねw
何やら世紀末を日常から表現したとのことだけど、ハリウッドみたいに多額な予算が取れない欧州映画ってこういうの多すぎ。
CGふんだんに大金を投下したからといって、必ずしも面白い作品になるわけではないんだけど、宗教とか精神世界のテーマ含めて難解に作ればアートになるって手法、もうやめましょうよ。
大体、評論家と呼ばれる方々は、アクションやコメディを大量生産するハリウッド系娯楽作品には評価低く、アートとジャンルされる作品には評価を高くする傾向がある。評論家は、腕を組み眉間にしわ寄せ、気難しい顔にしたり顔で小難しいフレーズを発しなければ、一般定義される評論家イメージにならないだろうから、それはそれで理解できる部分はあるんだけど、無理矢理押し付けるのは勘弁して欲しいと強弁したい。
アカデミー賞より1年先輩であるといつも豪語する「キネマ旬報ベスト・テン」がなんとこの作品を外国映画ベスト・テン第1位にして読者に鑑賞会として公開。ほんとにこんな作品を読者が有り難がるとでも?フィルムからデジタルへの過渡期にフィルム作品代表とでも位置づけたいとか、或いは配給会社の持ち回りとか癒着とか、そういう政治的な背景なんだろうけど、この生きた化石の老人監督をここまで持ちあげなくてもねぇ。。