3.《ネタバレ》 「踊る大捜査線」の基本といえば序盤で散りばめられた下らない要素が、終盤に回収されていくのは、基本的に大嫌いなこのシリーズで唯一好きな部分なのですが、それすら消え失せた本作。散りばめた要素を最後まで回収しないのは、「定番からの外し」でば無く単なる「不誠実」だと思います。
また長い上映時間の中で話にまとまりが無く、そして脚本が酷すぎてキャラクターの言動に意味が通らず、観ていて非常に混乱しました。「なんでコイツがこうするの?こうなるの?」という気持ちが頻出します。
撮影の仕方もカメラを署内の通路に沿わせてあっちへ行ったりこっちへ行ったり動きに意味がなく単に見辛いだけ。お偉方が暗い会議室の中の円卓で会議してる様は最早ギャグでしかありません。普通に電気つければいいのにね。
不満点を挙げていって感じたことは、こんな映画の基本を蔑ろにする監督や脚本家がビッグバジェットの映画に携われる、日本の映画界の異様さです。