1.《ネタバレ》 この作品には「高潔」がいるのに「博学」の暴走を批判するという描写はなく、「平和」がいるのに「博学」と「無欲」の争いを憂えるという描写もない。
5種類のケーキを買ってきたのに、3個だけ食べて2個冷蔵庫にしまったまま腐らせたというのと同じくらい、素材の料理方法がヘタくそです。
そして一番アウトだったのが、前半にたっぷり時間をさいて描く「勇敢」のスポ根ドラマ。
同期生との友情、ステキな先輩との淡い恋、厳しい訓練、鬼教官、ライバルのイジメ・・・。
そこのところは、まったくスキなく完璧に描ききっています。(スポ根に興味のない私なので、だるさが尋常ではありません。)
そしてようやくスポ根攻めが終わったとホっとしたのも束の間、後半ではノンストップ”ツッコミ場面攻め”が襲ってきます。
まるでバレー部の鬼コーチが部員である私にレシーブ練習で”ツッコミ場面”という名のボールを次々容赦なく叩きつけてくるように。
そう、結局この映画は”退屈”なトレーニングを途中で投げ出さない忍耐力を鍛え抜いてくれる、ガチのスポ根映画だったのです。たぶんな。