1.主人公にまるで感情移入できず楽しめない。
ホテルマンが宿泊客を守るという筋書きなわけだけど、その守るべき相手が鼻につく金持ちばかり。
全く「助かってほしい」って思わない。
逆にテロリストの側はいかにも貧しそうだし、善悪は別にして、少なくとも己の宗教に対して誠実そうである。加えて、序盤でそびえ立つビル群を見て「あれはお前たちやその先祖から奪ったものだ」なんてことまで言われる。
これで、観ている人間が「あの宿泊客を守って欲しい。主人公頑張って。」という気持ちになれるんだろうか。
私はなれないし、なので全く楽しめなかった。
断っておくと、何も金持ちが悪いと言いたいわけでもないし、ましてや、テロリズムが正しいなどとは微塵も思っていない。そんないい悪いの話をしてるのではない。
単に物語として、この作りで、主人公や客たちに感情移入できるか?ということだ。
事実に基づいたストーリーなので仕方ない、という意見もあるだろうが、もしそうだとしたら、そもそも題材が悪いということだ。「事実に基づいてる」というのは、全てが許される免罪符ではない。