3.笑わせるには中途半端だし、泣かせるには野暮ったい。アクションとしての魅力も緊張感に欠け、ドラマとしての見せ場も陳腐で浅墓。
気になったのは港に待機していた無意味としか思えない消防車の物々しさと、ラストまで見当たらない救急車、野次馬とマスコミのお祭り感覚な視線の珍妙さ、関係者一同が沈まないとでも思っていたのか、沈んだ後のフェリーの対応の悪さが特に目立つ。「沈んだんだし、火も消えてるんじゃねぇの?」と浅薄な素人にでも思いつきそうな手をラストに持ってくるのも如何なものか。
「そういう細かいこと」を気にせずに楽しめる堂々とした雰囲気がほしい。
蛇足だが、個人的に物申すならば「リペ降」シーンを端折り過ぎ。