2.あのノルウェイの森を映画化する勇気には拍手を送りたいが、結果は案の定というか、そこまで?というか。そもそもあまり期待はしていなかったし、映画が原作に忠実である必要もないとは思っているが、これじゃああんまりだ。ワタナベ君は残念な人だし、直子は妙に現実的な存在感ありすぎだし、逆に緑がふわふわとメルヘンチックで、レイ子さんにいたっては中年色情狂。やけに原作に忠実かと思えばなんで??と疑問符が連打されるような変ちくりんな演出やセリフがあり、どうしてここ?というシーンがやけに尺が長い。大切なところがすべてはしょられ、セックスシーンとイメージ映像だけのポルノ映画のような出来だった。数えあげればきりがないくらいツッコミ所満載の映画だ。
あるいは、私がこの小説を著しく読みそこなってしまっていたのだろうか。