1.《ネタバレ》 もうこうした「刑事やら諜報員やらがテロを未然に防ぐ」というストーリーは聞くのもウンザリ。最初から最後まで、どういう展開で、どういう演出があって、どう終わるかがほぼ完全にパターン化していて、もはや出来レースになっている。それが良いと言う人もいるかも知れないが、ジャンルとして発展性が見られないものは客として楽しめない。
あえて工夫してある点は主役クラスのキャラクター性くらいだが、残念ながら今作はアンソニー・ホプキンスとクリス・ロックとの関係を作中で活かせていないし、素人がプロの世界に巻き込まれる、もしくは逆に素人がプロを引っ掻き回すという部分での「おかし味」が描けていない。テロリスト側にもキャラクターとしての魅力がまったく感じられない。
ラストのギリギリで起爆を解除するというシーンもあまりにもお約束すぎて笑ってしまうほど。 止まるに決まっている爆弾の解除にドキドキハラハラ出来るような純真さは、もはや持ち合わせていない。
基本的に深刻な内容なのに、無理にコメディ要素を入れるから中途半端なテイストになっている。これなら最初からコメディとして徹底してくれた方が良かった。