1.《ネタバレ》 「トカレフ、TT-33。昔、ロシア軍が使っていた銃、装弾数8発、いまじゃこの街のロシアンマフィアたちが好んで使う。そう、お前がかつて襲撃し金を奪った、あのロシアンマフィアさ。それがお前の最愛の娘を殺したんだ」――。過去に犯罪集団の一員として様々な事件に関わってきたものの、いまや足を洗い堅気の生活を送っているポール。ところがある日、彼の最愛の娘が誘拐されてしまう。かつての仲間たちと手段を選ばず娘の行方を捜し求めるポールだったが、それも空しく娘は額を撃ち抜かれた死体となって発見されるのだった。娘をこんな目に遭わせた奴らを絶対許さない。彼は娘のために復讐を固く誓うのだった。やがて、娘を殺した銃が“トカレフ”であることが判明すると、ポールのかつての因縁の相手であるロシアンマフィアたちの存在が浮かび上がってくる……。ニコラス・ケイジ主演で、そんな娘を殺された父親の決死の復讐劇を描いたクライム・サスペンス。なんだけど、いやー、これが超つまんない映画で僕はびっくりしちゃいました。ニコラス・ケイジ主演ということで、それだけでかなりハードルが下がっているというのに僕のそんな下がりに下がりまくったハードルのさらに下をゆく(笑)完成度の低さでしたね、これ。とにかくお話のテンポが恐ろしく悪く、一向にストーリーが動きださないものだから、映画が始まって30分くらいもう眠くって眠くって…。具体的な敵の正体が分かり、ようやく父親の復讐劇が始まったと思ったら、ニコちゃんもさすがにしょうもない映画に出過ぎて疲れているのか、怪我して足を引き摺りながら逃げるロシアン・マフィアにいつまでたっても追い付けないって、あんた身体なまり過ぎっしょ!その後、主人公が街中でかなり無茶苦茶なカーチェイスをやらかして警察に囲まれたのに、そこに友達の刑事が現れて「俺が全責任を負うから逮捕せんで見逃せ」って素直に引き下がるとかどんなけ甘い警察やねーーん!挙句、最後に明かされる驚愕の真相も「はぁ、なんやねん、それ!客をナメとんのかーーー!!」と大声で叫びだしたいくらいアホらしいものでもう呆れるしかなかったです。うーん、昔は「ニコラス・ケイジ、しょうもない映画出過ぎ!」と笑って突っ込んでいられましたが、最近は本作といいもう笑えないくらい酷いレベルの作品が続いているのでちょっと心配になってしまいました。ニコラス・ケイジ、そろそろ長期休暇でも取って、自分探しの旅にでも出かけてみてはいかがでしょう?