1.確かに、ワンカット撮りは面白かった。
没入感があり、自分がその世界にいるような不思議な感覚がある。
ただ、それが楽しかったのは最初だけ。
徐々に、ワンカット撮りの弊害ばかりが出てくるようになる。
ワンカットゆえに映像が単調で、メリハリがない。見ていてダレる。
2時間の映画をひたすらワンカットは無理がある。
まあ、でも、それはまだいい。この映画の致命的な欠陥は、単純にお話がつまらないことだ。
ストーリーと呼べるようなものはなく、淡々とどうでもいいシーンが続く。
ワンカット撮りで、ぱっと場面転換できないので、どうしても単調で間延びした展開にならざるを得ないというのもあるのだろうが、そもそもドラマ性を入れようという努力も見られない。
序盤を除くと、ただただ退屈な映画だった。