1.あぁこのタイトル、当時流行った漫画字丸文字がぴったりなんだ…「ポール・ニューマンのブルーの瞳はどれだけ澄んでいるか」とか「ハリーの44マグナムが…」とか話せる相手がいる訳もなし、「たのきんだったら、としちゃんかなぁ」と周りに合わせていた中学時代。熱狂的なマッチファンだった友達は映画館にいったことがなかったので付き合うことに。アイドル映画は小学校時代に、桜田淳子主演「愛情の設計」(里中満知子原作)/野口五郎主演「季節風」(田中邦衛競演)を淳子ファンの兄と一緒に行った事もあり、そこそこおもしろかったので、なんとなくそんな雰囲気を期待しながら友達を連れていった。しかし超満員の高校中学小学女子達できゃぁきゃぁ騒がしいホールで不安になり、映画が始まり10分もたたないうちからまずい!と思ったけれども後の祭り。こんな選択をしてしまった自分を情けないと思い続けた責め苦の90分。どうして「アパッチ砦・ブロンクス」のスクリーンの前にゆったりと座っていないで、こんなところでもみくちゃにされながら立ってるんだろう…とすすり泣く友人の横で違う意味で泣きそうだった。未知の興奮を与えてくれる憧れの映画館に足を運んで非常に後悔する事もある、という事を初めて教えてくれた、私にとってある意味教訓的な作品。