4.《ネタバレ》 美しいロケーションに崩壊の一歩手前にあった家族が悪に立ち向かい絆を取り戻すというドラマはいいのですが、もう一工夫欲しかった作品。
ほとんど全編川下りで、最後の激流”ガントレット”をさんざんアピールして早い段階から見る者にその存在を意識させる。本作一の見せ場になる筈だしここでひと波乱あると思っていたのであっさり通過に拍子抜けでした。それまでは色々ドラマもあったのですがこの間はそれも無しになるので、結局ガントレット下りが一番つまらなかったように思います。
ツッコミ所としては前半からひ弱だった筈のパパが険しい山中を走り回り川を横断し、川下りよりはるかに早く先回りする驚異的体力にビックリ。しかし一番の不満はラストの決着方法。家族のドラマでもあるので幼い息子の眼前で母に罪を犯させての決着は安易というか、もう少し考えてもらいたかった。
キャストに関しては本作のようなメリルを見慣れてないせいか微妙に感じました。悪役の方はケビン・ベーコンは相変わらずハマッてたし、ケビンの相棒役の人はこの前年には「ギルバート・グレイプ」で見るからに人のいい田舎のあんちゃん役でしたが、1年後の本作では悪党の一味だが悪になりきれていない。こんな感じがいい味の俳優さんです。