4.《ネタバレ》 押井作品として観るならそこそこ面白いのかもしれない。
でも、「うる星やつら」作品として観るなら原作の本質を真っ向否定していると感じた。
カオスな世界観を心地よく見せてもらっていたなかで
一瞬で冷や水をかけられた気分にさせられたのは
あたるのあの一言「俺はラムに惚れてる!」
…これ、絶対に言っちゃいけないでしょう。
言わせちゃダメでしょう。
文章や台詞で解説するかのように紐解く謎とき手法は
いまや珍しくもなんともないけどでもやっぱり「うる星やつら」で
あたるがこの台詞を、しかも他人に告白するなんて絶対に許せない蛮行。
これ、原作者さんは観たときどう感じたんでしょうね。
もし自分だったらすごく哀しいし、憤りを感じる。
商業により自分の手を離れた別作品だと割り切るしかないだろうなあ。
なので個人的にこの作品が好きだという人は
うる星やつらのファンではなく押井監督作品のファンだという線引きをしている。
これはオンリー・ユーから卒業した真の押井監督作品という認識。
自分の中では「うる星やつら」ではない。