1.タイを舞台にした社会派ドラマ。とても厳しい題材を扱っており、重たい内容。
基本的にこちら側の心に響くものがあれば、問題提起だけでも構わないと思うのだが、どうにも中途半端でバランスの悪い映画だなという印象は否めなかった。
日本人視点で製作されたドラマということで、佐藤浩市、江口洋介、妻夫木聡、宮崎あおいと、有名どころの俳優さんを多数配したことが、焦点をぼんやりさせてしまったのかも。
日本の役者さんが絡むシーン、彼らだけのシーンになると、描写が浅くて適当、いっぺんにうさん臭くなる。妻夫木聡の役所なんて、まったく必要ない。
制作者側は何を一番に伝えたかったのか? これなら日本人の役者をいっさい排除し、完全ドキュメントにしたほうが、この映画の何倍も考えさせられる内容になったと思う。
鑑賞後の素直な感想ー。「どこからどこまでのシーンが真実なの?」