1.《ネタバレ》 原作既読。人間が垂れ流したり野山に捨てた産業廃棄物が絡んでくる下りを放射性廃棄物にしたのはいただけなかったな。どう見ても普通のゴミ処理場で放射性廃棄物を燃やしてるのはスルーしても、それが付着している棒を食らって後藤は壊れたのに、そこにいた新一とミギーはミギーの治療で完治ってねえ。期間未定で眠りにつくほど力を使ったとはいえパラサイトは放射能すら浄化できる存在とでも?良い方へ解釈してもそれはナンセンスだな。地球に対して人間の毒性を表していた大事な部分を、震災以来大きな問題とはいえ無駄に叩かれるようなモノに改変しててセンスを疑う。挙句に後藤は焼却炉にポイ捨てで終わりってのも放射能を選択した結果そうせざるを得ないのかもしれないが、新一が葛藤しながら自らの手で始末をつける重要さやメッセージ性が全て台無し。「この種を食い殺せ」は「人間を捕食し減らしてバランスを保つために人間から来た」なんて陳腐でズレた解釈を入れちゃうし、最後にはミギー健在を印象付けるためにしか存在していないと言っても過言ではない狂気と残虐性の薄いボンクラ風の浦上にも萎えた。そもそも対面式じゃなくマジックミラー越しでしか会ってない浦上が、わざわざあの場に出て新一を狙う必要性もなくなってると思うんだけどな。脚本から演出全てグチャグチャでしたね。出来る役者が多く出ていて雰囲気は良いのにもったいないな。あの原作を映画2本(109分+117分)で描かなければいけない制約もわかるけど無理があったわ。最低三部作でやって欲しかった。