3.原作は読まずに観たんやけど、なんか、大正から昭和初期の独特の雰囲気にマッチした昔の日本風なオカルトって感じはわかるんやけど(魔人加藤の風貌とか、式神、人造人間等)、登場人物が多いうえに、話があっちゃこっちゃ飛びすぎて、映画として散漫になりすぎてるような。多分、小説をちゃんと映画化しようとしたんやろな~。例えば、後半の盛り上がりかけてるとこで、まったく静かな、飛ばしてもいーような映像をはさんだり、一つのエピソードを中途半端なところで終わらせて、次のエピソードをわかりにくい所からスタートさせたりで、小説のダイジェスト版みたいで、原作を知らない俺は、登場人物の深みがまったくわからず、誰にも感情移入できないまま、なんら盛り上がる事なく最後まで、ただボーッと観てた。特撮も今の目から観ると厳しくて、映像的にも目をみはるような事もなくて、長いのでダレてもうたし。勝新太郎とかが登場する明日の日本を模索する場面なんかは、それなりに、映画としての重さがあってよかったんですが、桂三枝と阿修羅みたいな化け物の戦いや学天測と小鬼の戦いなんかはB級感覚のしょぼい感じで、同じ映画にこれほど重みの違うシーンがごちゃまぜなんも、めずらしいんですけど、統一感はありませんね。とにかく観た後も、疲れたって思いしか残らんかったので原作読んで、その世界に少し浸りたい人以外はオススメできません。