3.《ネタバレ》 難病は結局どうなったの?家族愛がテーマなの?人種差別がテーマなの?両方?なら、別々にもう少しちゃんとやった方がいいんじゃ?
家族愛と人種差別が、ただのお涙頂戴と社会派映画の為の要素に成り下がっている。
例えば「人種差別はいけません」「家族を大事にしましょう」って、教科書とか道徳の授業で言われたけど、この映画はそれ以上の何かが全くない。悪者と良い者しかでてこない。それならヒーロー映画の方がまだ辻褄があっている。というか、(悲劇の)ヒーロー映画の一歩手前になってしまっていることに、監督は気づいていないのでは?しかもこの映画の「家族愛」「難病」は、なぜいるのか分からない視聴率稼ぎの為の役者の様。というか、まず「難病」がなければ家族愛は描けなかったのか?難病要素程ではないが、藤井隆の孤児設定も余計。全体的に、受けが良い要素をとりあえず全部入れておいた感が否めない。
もちろん一作目のパッチギを作れた製作チームだから、ちゃんと「泣き所」はある。でも、残念ながらこの監督の人間的底の浅さがちらついている。「弱いものいじめはやめよう」と教室に標語を掲げる学校の先生のように。