1.《ネタバレ》 序盤は、何十年もセンスを先取りしたような映像の使い方にニヤリとさせられます。
しかし、後半は延々と酔っ払いが現代から歴史を振り返りながらのグチ、説教、主張の独演会。それを聞く劇中の登場人物もげんなりして、一人また一人と脱落していく事から、これは映画の観客に対しても、面白い話ではないが最後まで話を聞けるかな?といったような挑戦的ともいえる姿勢が見える。
そもそも面白いものを撮ろうとしてないし、映画の形も成してはない。普段は観客を楽しませる達人とも思わせる岡本喜八の逆説的アプローチの映画ともいえるかもしれない。見事に面白くない!と褒めながら、この点数で。