5.《ネタバレ》 『地球外で発見した微生物を調べていたら急成長して宇宙船乗組員に襲い掛かってくる』と言う、もうベッタベタに使い古されたネタ。
とは言え、ゼログラビティやインターステラー、オデッセイ等昨今の宇宙モノの傑作にはあまり脅威となる宇宙生物が登場していないので、何かしらの面白い設定やストーリー展開があればワンチャンあるかもと思ってみてみたが、まぁどれもお約束展開ばかりで期待外れ。
『軌道を外れ制御不能になった調査ポット(しかもかなりの高速)を宇宙ステーションのアームでキャッチするというもはやギャグレベルの芸当』
『密閉された部屋から仲間を救出しようとして結果的に死者増加&敵脱出と失笑ものベタ展開』
『宇宙生物の細胞全てが筋肉であり脳であり・・・とかご大層な事言ってるが、それを活かした展開が皆無』
『仲間の一人が犠牲になって船外に追い出せたと思ったら、何故かスラスターから船内に入りこめると言う不思議構造、そして侵入を妨害しようとスラスター吹かしたら地球に落下しそうになり、慌てて復帰した所で燃料切れ(時間的にほんの数分で燃料切れって・・・)+侵入されるという茶番レベルのアクシデント』
『救出に来たと思った宇宙船が実は緊急事態が起きた宇宙ステーションに連結して地球外に押し出そうとするのだが、なぜか『緊急事態が起こっているとされる宇宙ステーション側からハッチが開けられ、敵も侵入しちゃって自体悪化』
『宇宙ステーションがまた落下しそうになったので、脱出ポットに敵を閉じ込めて宇宙外に追い出そうとするのは良いが、コロニーに残っている火星サンプル(宇宙人が見つかった砂?)にもまだ敵が宿ってるかもしれないんだから、一緒にポットに積むべきでそのまま落下させちゃまずいんじゃないの?てかスタッフサンプルの事忘れてるよね?』
とこんな感じで、悪い意味でご都合全開なツッコミ展開で映像だけきれいな90年代のパニック映画を見てるような気になる。
ラストに関してほんの僅かだが『おっ!』と感心させられたが、正直後味が悪くなるだけなので誰もやらなかったって展開なだけで、本作への悪いイメージが好転するほどではない。そもそも、ちょっと生命力と増殖力が凄くて『宇宙ステーションにある機材』では倒せないだけで攻撃手段が締め付けるしかないようなヤツが地球に降り立ってもそこまで絶望を感じない。
総評
一言で表せば『無駄に金を掛けて作られたB級映画』。
恐怖度もゼロ・グラビティの冒頭事故のシーンの方が10倍怖い。
エイリアンのようなSFパニックものに飢えている人がいても、紹介はするがおススメはしない。