2.フィリップ・K・ディック然り、SF小説原作の映画が流行ってた90年代に量産された作品のひとつ。いわば、量産型ザクと同等レベル。当時の最先端技術を駆使して作られた未来世界もSFXも既に「ターミネーター2」が世に出た後だったから、斬新さも感じなかったし、むしろ、時代後退したかと見紛う出来栄え。見せ場のバーチャル世界のパノラマシーンすらCG全盛期の今となって観るとショボい。普通未来社会に期待や憧れみたいな気持ちを抱いて鑑賞する部分はあるもんだが、いかんせん2009年という過ぎ去った時代が舞台のため、そういう観点からの魅力も半減してしまう。恐らくリメイクはされないだろうけど、こういう映画は後世まで語り継がれるような意識でプロットを作らないと駄目ですね。その点、「ブレードランナー」は別格ですけど。キャストも中途半端でただ、当時のビッグネームを並べました的でエミリオ・エステベスって誰?っていう話しが出なくもない。