1.《ネタバレ》 一言で評するならば、MCUに近づきすぎてMCUの凋落ぶりに引きずり降ろされた感じの映画。
MCUがなぜ低迷しているのかといえば、設定を複雑にし過ぎたことと、ドラマと紐づけた商業主義に走ったことと思っている。私が観たいのはもっと単純なヒーローものなのに、エンドゲーム以降ややこしくなりすぎて観る気にもならない(ディズニー+は当然契約していない)。
今回のデッドプールも話を複雑にしすぎ。ウルヴァリンを復活させるにはマルチバースを出すしかなかったのかも知れないので、そこまでは我慢するとしても、デップー引退の場面が長すぎて中だるみした上に、「虚無」の女王だとか始まった時点で話がゴタゴタし過ぎて、テンションがダダ下がり。そもそも虚無などというどこにあるかも分からないところで格闘しても、現実感を持ちようがない。
デップー軍団に至っては何も話の展開に寄与しておらず、蛇足でしかない。
デップーはもともといろいろな映画のパクリをしているのだが、今回はそれも酷くて、最終解決のシーンまでガーデアンズ・オブ・ギャラクシーの真似では感動も半減。
今回デップーが目指す「他者のために何かをする」というのも、デップー2とかぶっていないか?前回の話で「心が正しいところに落ち着いた」のではなかったのか?
ただひとつ、ローラに会えたことだけは良かった。ダフネ・キーンのあの目。7年前と全く変わらない目力。当時はまだ12歳だったんだねえ。彼女に会えたのが一番印象に残った。また「ローガン」を鑑賞しよう。
期待値が高かった分、辛めの評価かも知れないが、これでもローラに会えた分を加点しているのですよ...デップーはこれまでのところ、2が一番いいね。