《改行表示》11.難病の治療を医学ではなく宗教に頼ろうとし、結果として人を殺してしまった事件として、我が国においては1999年のライフスペース事件が思い出されますが、教祖の異様なキャラクターとオリジナルすぎる主張から当然の如く有罪判決が下された当該事件と比較すると、本作品の元となったアンネリーゼ・ミシェル事件には、当時の社会を揺るがすほどのインパクトがあったようです。その悪魔祓いは現地の司教からの承認を受け、形式的にもパウル5世の儀礼書に則った正式なものであり、それは伝統的な信仰と近代法制度が真正面からぶつかり合うという、いつかは起こるだろうと危惧されていた事件だったからです。さらには、信仰や宗教とは主観の世界ですが、その過失を裁判という合理性・客観性の場でどうやって証明するのかという命題をも孕んでいました。これは信仰の問題であると同時に、法の限界までが試される事件だったのです。。。 そんな美味しすぎる題材を扱いながら、本作は観客の知的好奇心に訴えるべき部分をまったく描こうとしません。監督・脚本を務めたのは『ヘルレイザー/ゲート・オブ・インフェルノ』のスコット・デリクソンですが、この監督の関心は専ら悪魔憑きを克明に描写するという点にあり、社会問題を扱おうという意図は薄かったようです。ホラー監督としての性か、悪魔憑きの場面では『エクソシスト』のようなショック場面が連続するのですが、その演出は本作の趣旨からは完全に逸脱しています。また、唯物論者の弁護士が超常現象を体験したり、彼女の目の前で証言者が不可解な死に方をするといった脚色部分も余計でした。本作は、「あなたならどう考えますか?」と観客に対して問いを投げかけるべき作品だったにも関わらず、これら一連の演出において、監督自身が主題に答えを出してしまっているのですから。。。 また、法廷パートの演出もいただけませんでした。描かれるのは検察官と弁護士の舌戦のみであり、彼らを取り巻くオーディエンスが空気同然の存在感となっています。しかし、本作で重要なのは、社会がこの事件をどう受け止めたのか、そして弁護士と神父が世論をどう変えていったのかという点であり、オーディエンスの存在こそが重要だったはず。さらには、オーディエンス不在のために弁護士と検察のどちらが優勢に立っているのかすらよく分からず、法定ものに必要な緊張感すら生まれていません。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 4点(2014-03-27 01:13:49) (良:1票) |
【akila】さん [DVD(字幕)] 4点(2011-02-20 03:26:14) |
《改行表示》9.《ネタバレ》 麦茶だと思って飲んだら麺つゆだった、そんな感じ。 サスペンスのコーナーにあったから借りてきたのだが置く場所間違ってるだろう? オカルトのコーナーに置いておいてほしかった。 実話を元にした映画らしいがどこまでが実際あったことなのか、 全くわからないぐらいのオカルトっぷり。 霊や悪魔を見たという人が少なくないのはわかるがこんなのとても信じられない。 あとは致命的にエミリーがブスい…。狂った演技はすさまじいのだが。 これがもし美女だったならここの平均点はあと0.5点高いはず。 まぁ、あれだけ病的な変顔連発しなきゃならんなら美女は使えないか… 【虎王】さん [DVD(字幕)] 4点(2010-08-22 00:58:25) (笑:1票) |
8.《ネタバレ》 「悪魔憑きかそれとも精神病か?」という難しいテーマで裁判が争われるわけですが、あくまで客観的な中立の視点で描かれており、法廷モノとしてとても見応えがありました。でも裁判以外のシーンがただのオカルトと化していたのが残念。少女の身に起こる超常現象は、悪魔憑き現象なのかもしれないし病気の発作なのかもしれないわけですが、この映画では明らかに前者寄り。法廷シーンでの中立視点はどこに行ってしまったのかと思うほど、ショッキング映像でもって観客の恐怖を煽りまくろうとしていましたね。「怖い映像だけど、病気の発作だとしたらギャーギャー怖がっちゃいけないし・・」と複雑な思いでした。せっかく興味深いテーマなのですから安易にオカルトに走らないで欲しかったです。というわけで4点。 【wayfarer】さん [DVD(字幕)] 4点(2008-07-21 20:50:01) |
《改行表示》7.たまたまつけたWOWOWで観ました。まず、トム・ウィルキンソンだのローラ・リニーだのという俳優が出ていることにいちばん違和感がありました。そしてですね、ここでの評価がまあまあというのにも驚きを隠せません。 実話ということなのですが、映画としたらかなり粗いといいますか一貫性を感じないし、法廷シーンとオカルトチックな部分という相反するものを上手く融合させられなかったと思う、バラバラなの。深く「愛」を感じることもなかったし、何か淡々としてました。映画として観せるということでは失敗じゃない?できる限り関係者ご本人に登場してもらうようなバリバリのドキュメンタリーとして製作したほうがよかったのではないでしょうか。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2007-12-06 09:45:30) |
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6.《ネタバレ》 ホラーじゃなくて法廷モノでしたね。だったら逆にドキュメンタリーのように撮ったら別の形で怖い映画にできたように思います。法廷モノなのに弁護士に悪魔が働きかけるから、裁判シーンもリアリティがなくなった気がします。それにしても私は無宗教なのでピンと来ないですが、キリスト教を信じる方々がどう感じるかに凄く興味があります。裁判のような現実の生活に直結したものと神を一緒に並べて考えるのはさすがに辛いんじゃないかなぁ・・・とか。あ、もちろん神の存在の可能性は否定してません。 【まるお】さん [DVD(字幕)] 4点(2007-06-05 00:11:11) |
5.《ネタバレ》 「オカルトホラー+法廷サスペンス」といったところか。この2つのテイストが定期的に入れ替わる形で映画は進行していくのだが、この手法のために作品に集中することができなかった。「怖い」と思う部分も「ハラハラ」する部分も中途半端になってしまったような気がする▼それに加え、やはり私のようにキリスト教に馴染みがない人間には取っ付きにくい作品と言える。これは『エクソシスト』に関しても言えることだ。ただ、『エクソシスト』は全編をホラーで統一し、独特の音楽も効を奏して雰囲気を楽しむことができたが▼これは実話を基にして作られているようだが、現実的に考えて、身の回りでこのような悪魔祓い裁判が行なわれていたらどう思うだろうか。にわかに信じることは難しい。しかし、「エミリーの墓に大勢の人が訪れる」と映画の最後で述べられていることから、この裁判の意義は大きなものと言えるだろう。 【新世紀救世主】さん [DVD(字幕)] 4点(2007-03-14 14:30:55) |
4.どうも入り込めませんでした。裁判物もオカルト物も好きなんですが・・・エミリー役の女優さんは悪魔に憑かれる(と思い込む)前から怖い顔でした。 【KYPA】さん [DVD(字幕)] 4点(2007-01-22 08:30:24) |
3.《ネタバレ》 キャリーのシシー・スペイセクばりのジェニファー。女を捨ててます。演出に緊張感はないが、実話であることでこの映画の価値を高めているのは事実。観る者の想像力に委ねられているだけに、映像の力は強く、観る者は彼女は悪魔に憑かれたと思わざるを得ない。この裁判自体、神父の無罪は明らかで、有罪という陪審の裁定に疑問が残る。医学的治療をストップしたのもエミリー本人の判断であり、神父はただ単に依頼されただけ。 【wish】さん [DVD(字幕)] 4点(2006-11-05 10:15:48) (良:1票) |
2.法廷ものが好きではない自分は見るべきではなかった。ホラーとしても法廷ものとしても中途半端に感じた。 【srprayer】さん [DVD(字幕)] 4点(2006-08-16 12:34:11) |
1.ダラダラ感が堪えられなかった。というか、あのCMはズルイと思った(爆)主役エミリーの役の女の子の演技は本当に怖かったけど。法廷ものなので、怖さ重視の映画ではないようです。 【civi】さん [映画館(字幕)] 4点(2006-04-27 12:35:05) |