5.《ネタバレ》 話の内容も笑わすポイントも詰め込みすぎのインフレ気味になっていていたように思います。
その割には話の展開自体が盛り上がらずにダラダラと平坦に進んで行き、その場凌ぎのようなぶつ切りのギャグが被さってくるので質より量と言った感じの散漫とした作品に仕上がってしまった印象で、スケール感の小ささを感じてしまいました。
そして音楽は典型的というか在り来たりという枠を出ていないので鑑賞していても入り込めないのは当たり前だったという感じですし、本来ポテンシャルの高いであろう俳優さん達を使っていても彼等自身の数の多さと脚本の質の低さで作品に埋没してしまったようにも思えます。
ラストカットの纏まりの無さはそんな本作の悪い所を象徴している様でした。
『落ち武者の幽霊を証人にする』という思いつきはそれ以上のものにはならずに、話の辻褄を合わせる事に終始してしまって、その作業が話の本筋となるとやはり面白さというものは感じられずに中途半端で何処にもフォーカスの合っていないという残念な印象の作品でした。
『ノリ』のようなものは大切だと思いますが、本作のような『ノリ』は夜中にやっているようなTVドラマなら良いのかもしれませんが2時間超の映画となるとそれだけでは当然満足は出来なくなると思います。