7.《ネタバレ》 私もゲーム版は、あまりの不条理な難易度と自由度の無いゲーム性、ころころ操作キャラが変わる細切れなストーリー展開などに嫌気が差して序盤で投げ出したクチ(笑)。
しかしストーリーは気になっていたので、この映画版で理解しようかと思っていたら、どうやらストーリー展開はゲーム版とは違うらしい。
大胆に解釈を変えるのは良いとしても、基本的にホラーとしては思わせぶりなだけで、たいした事のない恐怖演出とストーリー展開に拍子抜け。特にあの「幻覚オチ」は手抜き過ぎでしょ。いくら息子を亡くしたトラウマがあるとは言え、彼女の見る幻覚と過去の事件とが何故かリンクしていたり(隠し部屋の写真とか)、父親や村人の襲撃シーンを全部幻覚で済ますのは無理がある。「人魚の肉」と「不老不死伝説」という設定や、あの赤い服の女など、作中での扱いが中途半端な伏線が多いのが原因。
それこそゲームのように、過去の事件の謎を探っていく情報収集や謎解きの過程をしっかり描いて欲しかった。そうすれば自分が見る幻覚との相関関係にも必然性が出てくるはず。
また、監督の演技指導のせいもあるが、市川由衣の演技もキャーキャー叫んでいるだけで、だんだん甲高い声が耳障りになってくる。ココリコ田中直樹や阿部寛もミスキャスト。特に田中が鉄塔で変貌するシーンには爆笑。完全に「絶対に笑ってはいけない 夜美島1泊2日の旅」。