4.《ネタバレ》 男性側のファミリーは堅い絆で結ばれているように見えます。同じ価値観を共有し、円滑に過ごすための暗黙のルールがある。ただ、その結びつきが強すぎるために他者を排除する傾向が伺えます。「あの人はOKだけど、この人はダメだ。」とすぐにレッテルを貼ってしまう。社会的マイノリティを抱え、散々嫌な思いをしてきたのでしょう。防衛意識が殊更強い。例えばジェシカが家を飛び出すキッカケ。彼女が言ったゲイに対する認識は、世間一般のそれ。配慮に欠けていたとは言え、この家族の反応は過剰です。其処にこの家族の危うさが見える。痛いところを突かれたから怒るのだと思います。もし本当に家族愛で結ばれているなら、少々の批判は受け流せばいい。彼女を軽くたしなめる程度で十分です。「私たちはもっと大事なことがあると分かっているの」と。少々気持ちが悪いです。異なる価値観を拒絶する姿は、ヤバイ宗教なんかに似ている。母親が妊娠中の写真をプレゼントされて、家族一同号泣。ますます気持ち悪い。姉妹の節操の無さも、家族の思考回路も正直よく分かりません。日本でも同じようなプロットのテレビドラマはよくありますが、こちらは決まってドロドロ系。そうならざるを得ないと考えるのが日本人の感覚なのだと思います。「ちょっといい話」風にまとめる力技は凄いです。