2.《ネタバレ》 零戦と出会って海軍で頑張る事を決意した青年二人と零戦が縁で彼らと出会った少女、そんな三人の青春物語、という主軸は素敵ですね。
ここに焦点をきっちり当てていたらかなり面白くなったかも?
残念な事にこの映画のストーリーは色々な所に色気を出してしまっており、散漫です。
大局的な戦争の推移、技術担当者達の苦悩、戦闘機隊の戦いといった各要素はどれもそれだけで非常に面白いものです。
しかし詰め込みすぎの結果かみ合わずに上っ面をなぞっているだけになってしまい、青春物語の部分の魅力すら削いでしまっています。
本作では豪華キャスト陣は完全に裏目。顔見せ程度に名優、スターが何人も出るものだから散漫さに拍車がかかってます。
かっこいいシーンは結構あるのに無粋な事がされているのも疑問です。
特撮の空中戦の最中に記録映像とおぼしきものをポンポン差し込むのはギャップありすぎで興ざめですし、
ラストからスタッフロールにあれだけ良い画をもってきながらぶつ切りで終わってしまうのもがっかりしました。
「風立ちぬ」の補完としては特に前半に面白い部分がありました。
舛田&笠原コンビの、惜しい、本当に惜しい映画です。