1.ここでの高評価に期待しすぎてしまったかもしれません。私の感想はあにやんさんに一番近いかな。アルコール依存症の人とその家族の、一番核になるはずの「苦しみ」=「葛藤」が感じられないのが、一番残念。それと、日本人の男性監督って、女性の描き方がほんとに下手。ナマミの女がダメ男に愛をそそがずにいられない、その葛藤が何も描かれず、彼女は主人公氏の単なるミューズにすぎない。男にとっては「何もかも許してくれて、いつも笑顔の女」が便利なんだろうけど、それじゃあ女の共感は得られないですわ。第一、本物のサイバラ+カモシダ夫婦像ともほど遠いし。これじゃ原著者カモシダ氏も納得するのかどうか。亡き人には何も聞けなくて、残念。浅野の演技、人物造形はよかったし、永作博美は好きな女優だけに、いろいろ残念な作品でした。