5.《ネタバレ》 「シリーズ史上最も切ないストーリー」みたいなコピーがあった気がしますが、
そのせいか肩透かしな話に感じました。
湯川博士と少年との交流。杏の白竜へ向けられた隠されたメッセージ等、
パーツを切り取れば、面白い話になりえそうでしたが、
実際は、大人の身勝手で罪も罪の意識もない犠牲者が巻き込まれたという、
「切なさ」とは無縁のドロドロとした人間の弱さが生み出した歪みを描いた話なのだと思います。そういった意味では東野圭吾氏には何の罪もありませんが、
しょぼいコピーのせいで辛目の評価です。