1.《ネタバレ》 abemaTV2周年記念の目玉番組として放送されていたものを観ました。
さて、劇場版と言いつつこの手のアニメ作品が「初心者お断り」のものであるのは当然の事で、本作もその例に倣ってテレビシリーズを完全に把握していない人には全くちんぷんかんぷんな代物になっています。
しかし、この手のアニメ映画はそれでいいと個人的には思っているので、それについては全く問題を感じません。
問題なのは映画の内容です。
原作者がわざわざシナリオを書き下ろした本作は、それまでのVR世界からポケGOで注目されたAR世界にシフトしていて、そのあたりの設定については「いかにも2017年に作られた」のものなんですが、しかし本映画がちょっと変わっているのは「そこだけ」
映画の内容は、またそのネタなの?と思うくらい繰り返されている初代SAOからのワンパターン因縁物で、観ていて正直げんなりします。
原作者は(一般にはあまり知られていませんが)実は小説の発行部数で見ると日本でもトップレベルの大ベストセラー小説家なわけですが、しかしそこで描く物語はあまりにもありがちでワンパターン。これはちょっと厳しいんじゃないでしょうか。
登場人物達の青臭さもここまでくるとかなり痛々しい感じですし、劇中、都度登場する長々とした説明セリフには観ていて失笑すら覚えてしまいます。
そして、そんなにあれこれダラダラ説明しているくせに、ストーリーの肝心のところについては説明がなかったり、(たとえばなぜ風林火山が復讐の最初のターゲットになっていたかというと、ユナが死んだ理由がまさにボス戦で風林火山をサポートしたためだったからなんですが、その説明が全くないのでユナがどう死んだかとかそのあたりの因縁が全くわからないっていう…)それってどうなの?
そしてそして、SAOお得意の最終戦闘での無理ゲーからのご都合主義丸出しの逆転劇と相変わらずのキリト無双。
これで盛り上がれる人っているんでしょうか?いたらかなり幸せな方だと思います。
ぶっちゃけ、この映画を素直に楽しめる人がどれだけいるのか、かなり疑問があるレベルの映画です。