4.《ネタバレ》 【注:超ネタバレ】
「ドジスンってあのドジスン? もう全然イメージ繋がんないんですけど? アレ、そういうキャラじゃなかったわよね? 単に偶然の一致?・・・ってシェービングクリームの缶、やっぱりあのドジスンなのね!ドジスン、ネドリーと同じ死に方、ここも1作目に繋いだってコトなのね」
って映画の興味が持続したとこそこだけね。あとはもう何やってんのかしら・・・って感じの映画だったわ。ガッカリもいいところよ。
前作ラストでもう地球大変、一大カタストロフ?みたいなカンジだったワケじゃない。それが今回なんやそれ、『怪獣総進撃』の怪獣ランドかいな、みたいな状況でちっちゃくまとめたところから始まって恐竜そっちのけで007の出来損ないみたいな人間同士の追っかけっこ、世界を股にかけて陰謀を追います!ってジャンル変わってるし。前作では恐竜にぐーっとキモチ寄せてたのに今回は恐竜が障害物みたいになっちゃって前作より扱いが退化しちゃったわ。
さらわれたメイジーとブルーちゃんの子を追うオーウェンとクレア、巨大イナゴの出所を追うグラント博士とサトラー博士との二元状態で進行してゆくのだけど、どちらもキャラがどんどん出てきて入り乱れドタバタして散漫もいいところ。ドジスンはボスとしてはあまりにキャラが弱くてありきたりで抜けていて。シリーズ最弱ボスよ。まああのドジスンだからねぇ。
問題は全キャラ薄いのよ。あちこち立てようとして結果的に全員薄くなっちゃってるの。オーウェンはこれまでのシリーズほど活躍しないし、せっかくの再登場のグラント博士、サトラー博士、そしてマルコム博士もドタバタ要員でしかなくて。ちっともこれまで確立したキャラを活かせてないの。
エピソードの数々は見せ場作りのための『ジュラシック・パーク』らしからぬ画が刹那的に連なるばかり。もっと恐竜見せてよ、恐竜を。
ジアッキーノ先生の音楽すらもジョン・ウィリアムズ御大のテーマ曲を盛り上げるでもなく、自身が前2作で提示したテーマを活かすでもなく、なんかハンパに鳴らしちゃったカンジでジアッキーノ先生のファンとしてこちらも肩透かしだわ。
そりゃ『ジュラシック・パーク』から全作初日に見てるくらいにはリアルタイムで触れてきたがゆえの感動ポイントがないワケじゃないわ。だけどそういうファンの気持ちすらも上手に作品創りに利用できてないのよね。何やってるのかしら?
シリーズ完結、今までのシリーズの総括になると期待したのだけど、こんなドタバタが見たかったワケじゃないわ。唯一の萌えポイント、ブルーちゃんも今回出番が少なくて「あーもー!」ってストレス溜まっちゃったわね。