1.佐藤浩市が演じる役のキャラがイマイチ掴み所がなく、全体的にわかりにくかった。頑固なのか優柔不断なのかわからないし、不器用って感じもあまりしないし、成長・変化も感じられないし。設定の拙さとミスキャストの問題か。樋口可南子のキャラはしっかりしていたと思うが、病気も犯罪も隠し通す妻の行動には疑問も感じるし、あまり夫婦ぽくないのも気になった。少なくとも、苦労を重ねて長年連れ添ったようには見えない。手紙作戦もご都合主義で、映画だからと割り切るのも無理がある。若者2人のキャスティングはよくて、演技にも葛藤が感じられるし中々よかった。逆に言えば、若者2人の瑞々しい活躍と存在感があった分、肝心の夫婦の物語が薄まってしまったようにも思える。もっと娘を絡ませて、家族の物語としてしっかり構成した方がよかったんじゃないのかと。