1.《ネタバレ》 前作から何も進歩してないんで飽きちゃった。
相変わらずの戦争ごっこ映画。設定された状況を弄ぶばかりで先にちっとも進まない、何ら解決を見せないって点ではオタクアニメ的で元々の出自がそういうところなのでこうなっちゃうのか、と。酷く狭い世界で閉塞されてるんですよね。
図書館という限定された空間で繰り広げられる戦闘、そこに殆ど外部の反応が無い、外部の参加が無い状態というのはおかしいですよね。一般人はそんな闘争に興味が無い、表現が規制されてもそれを受け入れてしまう、でもそういう松坂桃李の抱く嘆きは実は作品自体にとって「そうでないと都合が悪いから」でしかないと思うんですよね。作品自体の姿勢がそうあって欲しいと願っちゃってる。だから物語は図書隊と良化隊との対立(と暗躍する未来企画)のみで完結していてラストまで社会との結びつきを描こうとしない、作品自体が(或いは送り手が)一般人に対しての希望を抱いちゃいないんです。展示会に集う受動的な人を描いた程度の、外側に希望の芽は存在しないと言わんばかりの描写では閉塞感しか与えられやしません。
結局「表現の自由を守る」という大義名分を掲げてはいても、実際はそういう設定の中で魅力的なキャラを配して戦争ごっこを楽しむ、一方でロマンスもしっかりありますよ、っていう程度のモノにしか思えないのですわ。
で、今回は戦闘中心の映画になっているのですが、単調な戦闘シーンが続いて(お互いの盾に向かって銃弾浴びせる画が延々と)、勿体付けたタメとスローモーションで間延びした感じ。その上、激しい状況で画調も統一しようというのか、女優さんがキレイに撮れておりません。もう少しヒロインをキレイに撮る努力ってのがあってもいいんじゃないかなぁ。闘争の中の美、みたいなのを目指したのだとすれば、なんかあんまり上手くいってませんんよ?と。
アナモフィックレンズの生むレンズフレアの効果に頼り過ぎな感もあって。
状況自体はちっとも動かない(トップの辞任はあったにしても)世界じゃ、幾らでもいつまでも話は作れちゃうわけで、これで上手くいけばまた続編作っちゃうぞ、みたいなのにダラダラ付き合うっていうのもあまり好ましい事じゃないですね・・・