1.《ネタバレ》 イーストウッド好きにはたまらない作品だろう。
何しろ、肉弾戦でも強い、銃を扱わせても速い、15歳の少女には告白され、熟女には熱いキスを受けての親子ドンブリ状態、最後は一人で悪役連をなぎたおし、善良な村人達を救ったヒーローはひとり去っていく・・・のだから。
だけど、私のようなイーストウッドに対して特別な興味を持っていない人間がこの作品を観たら、どうだろう。
監督して製作して主演をはって、やりたい放題。
大体、人間、歳をとればどんな人間でも反射神経は鈍り、早撃ちは無理になるはず。
男が50過ぎて、15歳の少女から告白を受けるなんてことはありえないし、仮にあったとしても、それを男が断るはずはない。
それに多勢に無勢という言葉があるように、いくら強くても多人数を相手に回して勝てるワケがない。
少女がレイプされようとしているその瞬間に助けにくるタイミングは、リアリティを欠く都合よすぎるタイミングで興ざめ。
まあ、それらはともかく、イーストウッドのやりたい放題にどこまで陶酔できるか、これが本作を楽しめるか否かの分かれ目であることだけは間違いない。