15.《ネタバレ》 いわゆる『人生失敗してもやり直せる。頑張ろう。』という人生応援ソング。
ただ内容を見る限り、仕事で上手くいっていない人は元気をもらえるかもしれませんが、恋愛でうまくいっていない人には、神経逆なでするだけかもしれないですね。
それに、言っていることは正しいのかもしれませんが、なんとなく説教臭い雰囲気がちょっと嫌。
映画としての面白みにも欠ける。
『良い話』をただ『良い話』として見せるのと、『映画』として魅せるのは、違うと思うんですよね。
この作品は、はっきりいって冗長。それでいて工夫もない。もう少し感動を演出しても良いんじゃないかな。
単純にラブコメとして見る分には、面白いと思います。なんたってこの作品のキルスティン・ダンストは魅力抜群。キュンときちゃうシーンだって、結構あります。
ですが冒頭の出だしがあれでは、純粋なラブコメとして見るのは最初から無理なんですよねー。
『ドリューの失敗が世に知れ渡り、そのうえでエリザベスタウンの人たちは、彼とどう接するのか。』そーゆードラマ展開を期待しちゃっていたわけです。私の期待とはちょっと違うストーリーでしたね。
この作品にいまいちノレない理由がもう一つ。この作品は『結果』ばかりを並べすぎです。
『母親は精神安定剤を飲んでいる』⇒なぜ?
『全く靴が売れず、10億ドルの損失』⇒どこが悪かったの?その靴が出来上がるまでのプロセスは一切なし。
『ドリューにやたら興味をもつクレア(キルスティン・ダンスト)』⇒どこに惹かれたの?
などなど、数え上げるときりがありません。
当然それらに対する回答は、劇中一切触れられません。でもそれって手抜きなんじゃ。
どうでも良いシーンが多いわりに、肝心なシーンや説明が抜けている、そんな印象の映画です。
雰囲気がいいだけに惜しい。