1.《ネタバレ》 徳田秋声原作の小説の映画化。原作もまあまあだったが、こちらもまあまあの内容。それなりに原作に忠実に描かれていたような印象。この時代の女性を主人公にしたものに良くあることだが、逞しく自活するほどの活力があっても、なんだかんだ言って男から離れられない。こういう点がどうもいまひとつ心を惹かれない原因。時代的に女性一人ではどうしようもなかったのだから仕方ないのですがね。性の相性についての直接的な話などもちらりと出てくるのも原作どおり。時代的にこの部分はぼかすかカットするんだろうと何故か勝手に思い込んでいたため、そのまま描いていることに妙に感心した。