10.《ネタバレ》 静かで平和な町にやってきた古道具屋の老主人は、人の心を操り争いを起こす悪魔だった。
一番欲しいものを与える代償として、その人とは無関係の悪戯を指示する。
リンゴを投げて窓を壊したり、愛犬を殺したり、中傷する紙を貼りまくったり。
すると、被害者は犯人を普段から仲の悪いアイツだと疑うのは自然な流れ。
疑心暗鬼が増幅して、抑えきれない憎悪となって爆発する。
犯罪には普通、人間関係の絡みや動機がある。
でも、そういうものがない無関係の愉快犯が、悪意を持ってかき回そうとすれば、バレもせずに案外たやすいのかもしれない。
S・キング原作だけに、設定はおもしろい。
ただ、もっと巧妙な仕掛けがあれば悪魔の恐ろしさも迫ってきたのだろうけど、そこまでではなかった。
原作は未読だけど、原作だともっと罠が精巧に張り巡らされているのだろうか。