4.原作未読
オーケストラの響きは素晴らしかった。
ピアノ演奏を通してのスケールの大きさ、個性のぶつかりも見どころ。
私は森崎ウィンさんのマサル役が良かった。
キラキラした瞳がピアニストを夢見る青年に見えた。
しかし、もったいないもうちょっとなのに・・映画として魅せて欲しいと感じる所あり。
栄伝母子のピアノ連弾は、ピアノ教室の宣伝映像みたいで笑顔だけどちょっとよそよそしい。
そんな訳で、成長した栄伝役の松岡さんの深い演技とかみ合っていかない。
ひとりひとりのキャラクターを自分の中で深めようと集中すると、その瞬間ぱっと綺麗な映像で次に切り替わるので、どこに力点置けば良いのか迷う。
馬のシーンは原作にあるそうですが、一番のがっかりだった。
どうして急に?
せっかくお話しに乗れたところだったのに。
そして、片桐はいりさんはもっと良いところで使って欲しかった。
いろいろ不満も書きましたが、素敵な作品になれる要素が多いと感じたから。
これからは人物の内面に焦点を当てて、セリフで説明ではなく、脚本と演技とカメラワークと編集で勝負して欲しい。
期待を込めて辛口のレビューにいたしました。