1.《ネタバレ》 川崎市民ミュージアムにて鑑賞。
この作品も念願叶っての鑑賞だった。
原作者の娘さんとお孫さんが、私の実家の隣りにお住まいだった時期があって、どうにかこの作品を観てみたかった。
有名な作品なので、無難な出来具合だが、いかんともしがたい真面目さがあった。
ここまで生真面目な内容だと、逆に泣けないひねくれた自分がいる。
明治の時代、女性は手先が器用でないと、人生まで左右されるというのが、実に怖い話。
蚕の糸を朝から晩までたぐる。
想像を絶する辛い作業だろう。
そして、それを搾取する資本家たち。
お金のためなら、情け容赦なく労働者をこき使う。
それは現代でも変わらない気がする。
お金というものは、人間の温かみさえもそぎ取ってしまう。
経営者たちは、お金に振り回され続けた揚句に、「仕事だから」とうそぶき、労働者たちを搾取する。
私はお金のために、人間味を失いたくはないと、強く思った。