1.よく「アメリカ人は字幕が嫌いだから、外国語の映画を字幕で見るくらいなら、英語版のリメイクを作っちゃう」、などと言いますけれど、リメイク以外にもこんな裏技、荒技が。なんと、追加撮影した英語パートを継ぎ接ぎして、外国映画を英語作品へと改造してしまう、という・・・。我らがゴジラ映画がその犠牲に。
しかし、こうやって惨憺たる状態となったゴジラ映画を、こうやってわざわざ字幕で鑑賞する日本人たちって、実はとってもエライんじゃなかろうか。
一部日本語も聞こえては来るんですけどね、ただ、「追加パート」に出てくるニホンゴ、たどたどしいとか聴き取りにくいとか言うレベルではなく、意味の判らないセリフをうろ覚えのままかろうじて言い切った、という印象。もはや演技ですらありません。
という、デッチ上げ感の濃厚な作品ではありますが、そうは言っても、実は結構、芸が細かい。編集の妙、とでもいいますか、意外に手が込んでます。元映画の部分と追加撮影分とが、ごちゃ混ぜ。どこが追加分か、なまじ見当がついてしまうだけに、余計、手が込んでいるような気がしてきます。
ここまでやっちゃうんだったら、主人公のアメリカ人記者を傍観者に徹しさせたのが正解だったのかどうか。いささかまどろっこしいです。
元映画のパートも一部、順番を入れ替えたりして、工夫も見られるんですけどね。