16.《ネタバレ》 ジェームズ・スチュアートやケイリー・グラントそしてグレース・ケリーとは疎遠となり、いい意味でも悪い意味でも迷走していた60年代のヒッチコック、女優以上にヒーロー男優に迷いがあった感があります。『マーニー』のショーン・コネリーに続いてついに大物ポール・ニューマンが起用することになった次第です。そりゃあニューマンにはヒッチコック作品に呼ばれることには不満はなかったでしょうが、“若き天才物理学者”というキャラには正直いって合ってなかったような気がしてなりません。ヒッチコックには冷戦スパイものというべきいくつかの作品がありますが、本作を含めてどれもイマイチなんですよね。言ってみればこの映画でのニューマンは亡命者を装った二重スパイというわけなんですが、米国の国防兵器の開発に携わっているような科学者が危険な任務を引き受けるようになる動機というか必然性が見えてこない。まあ言ってみれば素人スパイなわけで、タクシーに乗って工作員に会いに行くシークエンスなんて東独当局にバレるのは当然と言えば当然です。ここで監視役を殺してしまうことで後半のハラハラ・ドキドキに繋がるわけだけど、この殺し自体がなんか雑な展開な感が拭えません。東独の科学者から数式を聞き出すところも思ったよりあっさり感が強くて、ここをもっと凝った展開にしたら違ったサスペンスが生まれたんじゃないでしょうか。脇はほとんど西ドイツの俳優が起用されていて仲間内では当然ドイツ語で喋っているのでニューマンがドイツ語を解しないという設定はリアルさがあるんですけど、さすがに劇場で「火事だ!」という英語の叫びにドイツ人の観客がパニックになるというのは、ちょっとアレでしたね(笑)。ニセ路線バスと本物のバスとの接近遭遇など随所にヒッチコック流の盛り上げが健在でしたが、全体的にサスペンス映画としては緩すぎです。 考えてみれば、本作がヒッチコックのフィルモグラフィで最後の大物男優の主演作でした。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2023-07-28 22:37:13) |
15.本来なら胃がキリキリするような状況のはずですが、またそういう場面を「これでもか」と言わんばかりに盛り込んでいますが、終始一貫ユルいんですよねぇ。オリバー・ストーンとかがリメイクしたら、グロくて怖くて息もつかせぬサスペンスになりそう。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2021-06-07 01:27:16) |
14.《ネタバレ》 ジュリー・アンドリュースが物語に機能していないのが残念。彼女以外の女性キャラクターがそれぞれ印象的なので、尚更お飾り感が強く、脚本に問題ありです。任務が数式を盗み出すというところも気持ちが盛り上がらず。小技は効いていてもそれだけで終わってしまった作品。 |
13.やはりポール・ニューマンは三枚目な役の方が似合いますね。 【ケンジ】さん [ブルーレイ(字幕)] 5点(2016-08-11 00:07:27) |
12.《ネタバレ》 ヒッチコックのストーリー構成と演出の巧さは、ここでも発揮されている。 リンツから方程式を巧みに引き出し、逃げる主人公に迫る追っ手。 偽装バスに乗り込むお婆さんのノロノロした動きには、見ているこっちまで乗客に共鳴してイライラしてくる。 衣装箱に隠れていたのが見つかったかと思えば違う箱だったり、ハラハラさせるお手本のような展開も。 ただ、傑作とまではいかないのは、温いところも幾つか目につくから。 主人公の「火事だ!」の一声だけでパニックになるのは安易すぎる。 主人公が序盤では国の裏切り者かのようにミスリードしようとしているものの、P.ニューマンの主人公がそんな人物のはずがないという頭もあって騙されない。 本当におもしろいサスペンスは、きれいに騙してくれるのだけど、この作品はそこまでのものはない。 【飛鳥】さん [地上波(吹替)] 5点(2014-12-12 23:37:46) |
11.私も同じですね。ポール・ニューマンがヒッチコックの映画に出たよってだけで、何も残りません。せいぜいラストのどんでん返しくらいでしょうか。 【クロエ】さん [地上波(吹替)] 5点(2014-12-04 05:02:24) |
10.東西冷戦当時の鉄のカーテンをイメージしながら観賞しましたが、舞台劇のような動きの少ないシーンと都合良過ぎる展開が多くてちょっと退屈な映画でした。 【ProPace】さん [地上波(吹替)] 5点(2014-12-03 20:22:26) |
9.《ネタバレ》 アメリカ人が“鉄のカーテン”で閉ざされた国、東ドイツに潜入し、重大な機密を盗み出すという、ポリティカルサスペンス。 アルフレッド・ヒッチコックらしい美しい映像。 その中で繰り広げられる、アメリカ仕込みのご都合主義的なストーリー。 これが何とも、悪い意味でアンバランス。 終始緊迫感があり、楽しめる人には楽しめる内容となっているものの、あまりにイベント一つ一つが単純すぎる。 そして、主人公たちがピンチに遭遇する回数も多すぎ、しかも都合良く切り抜けすぎ、と不自然な流れ。 そして、最後はハッピーエンド。 ううむ、素直に楽しめなかった私に問題があるのか、この作品の都合の良さに問題があるのか・・・ ちょっとした問題作のようにも思う。 どうでもいいが、ヒロインに魅力が無いのが、隠れ致命傷。 まあ、これは個人的な趣味の域を出ないが。 【にじばぶ】さん [DVD(字幕)] 5点(2013-03-27 00:23:10) |
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8.《ネタバレ》 前半はスロースタートではありますが、東西冷戦下のベルリン、カーテンの向こうの体制側と反体制側それぞれの人間模様とその緊張感はよく伝わってきます。大学からの脱出以降はドキドキ感はさほどでは無いものの、大学、路線バス、郵便局、旅行代理店、劇場、船からの脱出と次々と二人を手引きする人間を変えながらテンポ良く見せる後半の脱出劇はなかなか楽しめます。ただし、「火事だ~!」の一言で劇場の全員があれ程のパニックに陥るかは疑問ですが。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-11-14 18:28:04) |
7.私の人生において、東西ドイツの統一とソビエトの消滅は忘れることの出来ない出来事です。 あの社会主義の緊張感を体験した世代として、手を握り締めて観ました。 公開当時の人にとってハラハラと緊張感とスリリングな体験が出来る作品だったのだろなと思いました。 【たんぽぽ】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-05-02 23:10:25) |
6.確実にセーラなのになぜかサラと訳すのが日本。 なにが怖いってあのおばさんダンサーの顔が怖かった。 序盤の飛行機が到着して記者会見まではなかなか期待できそうな 映画だったのに、そこから先はやっぱり60年代。 |
5.これだけのビッグ・ネームが並びながら、出来映えは皆さんおっしゃるように凡庸です。でも、古い映画で、好きな俳優が出演している作品をのんびり見るのは悪くないと思っています。 【ジャッカルの目】さん [地上波(吹替)] 5点(2008-04-01 22:15:44) |
4.はらはらさせようとしているのは分かるが、どうもはらはらしない。 【みんな嫌い】さん [DVD(字幕)] 5点(2007-01-06 14:15:03) |
3.昔に鑑賞の記憶ありも、今回は吹替え版のテレビ。そのためかヒッチコック にしては、二大俳優にしては凡作に感じた。 【ご自由さん】さん [地上波(吹替)] 5点(2006-04-26 20:06:05) |
2.スパイの脱出劇としてみれば面白いかも。ライプチヒからベルリンまでの路線バスの偽装はヒッチらしい展開。でもせっかくの名優二人は作品と同様輝きませんでした。 【Mr.MONK】さん 5点(2003-12-15 18:03:27) |
1.主役の2人が好きだから楽しめた。中盤で少し退屈したが、後半の脱出劇の場面は良かった。でも、J・アンドリュースがほとんど役に立ってなかったので、彼女も少しは何かして欲しかった。あと保健室のおばはん、二人きりで話したいからってあれはないんじゃ…。 【プミポン】さん 5点(2003-02-26 01:05:47) |