1.《ネタバレ》 映画を観終えるまでにもう「何この映画」と筋をわかっていて観てるのに、
ばからしいと怒っていた私ですが・・
この映画は観方を変えないとだめかもしれない。
余韻の残るラストでは観客に問いかけているのだから・・
常識とは何ですか?
あなたはどこの国のいつの時代の人なのですか?
考えてみよう・・
よーく考えればこの映画はかなりツボをついている。
原作が作られた時代やシェイクスピアが反ユダヤだということを。
その目で観ればシャイロックは悪であり、
日本で言えばまあ悪代官を水戸黄門や一休さんが懲らしめた。
そういう風刺のコメデイなのだ。
原作をわかってはいるのに・・
何で友達にツバを吐くの?
何でお金を貸すのに利子をつけるの当たり前でしょ?
とかとか・・時代錯誤な観客(爆)
ユダヤ人が差別され金貸し業しかさせてもらえなかったから、
今の金融業があるというのは皮肉じゃないですか(苦笑)
今の時代ならどう取ればいいのか?
それこそ、
そのころはキリスト教徒はこうでしたと風刺しており、
笑えないコメデイになってしまう。
それは原作そのままのセリフが今の時代にミスマッチしているから。
「キリスト教に改宗しろ」このセリフを聞いたとき怖くなった。
そしてミスマッチは実はマッチしているから怖いのだと思った。
世界がローマだけではなくなった今、
かなり笑えないと思うんですが・・
ある意味意義のある作品なのです。