1.ひさしぶりに大画面で見るジャッキー。老けたなぁ。アクションシーンの動きが相変わらずなのはさすがだけど、キム・ヒソンとラブロマンスを演じるにはおじさんすぎる。というか、インディ・ジョーンズのときのハリソン・フォードだって、いいかげんおじさんだったんだから、問題は年齢じゃなくて、彼のキャラクターにあるのかも。要するに、セクシーさがないのよね。永遠の少年。将軍という貫禄にも欠ける。
もうひとり、老け方にがっかりしたのが、レオン・カーフェイ。もっとも、彼を見るのは『ラ・マン』以来なのだから、これは言うほうがムリか。彼のキャラクターの掘り下げが浅いのが、現代の場面を浅くしちゃった原因だと思う。これは脚本の問題だが。
ついでにいうと、ジャッキー、レオン、どちらも、まったく学者には見えない。
キム・ヒソンは、ひたすら美しい。気品のある公主を演じさせて、これほど似合う女優は、中国、韓国、日本と考えても、ほかに思い当たらないほど。
チェ・ミンスの出番がたったあれだけだったのには、驚いた。しかも、姫には一顧だにされないし。役の上での行動も大マヌケ。大事なお姫様が崖から落ちそうになってるんだから、まず姫を助けてから、ゆっくり決着つけろよ。パボアニヤ?(ばかじゃないの?)と心で叫んだが、公式サイトを見ると、なんとこの決闘シーンのアイデアはチェ・ミンス本人なのだそうだ。とほほ。
全体にセリフは北京語だったのだが、ラストの NG シーンを見ると、主演陣が北京語ネイティブじゃないため、セリフには苦労していたようだ。吹替えなしで全部使えたのかな?
ものすごく、お金も手間ひまもかかっているのはわかるのだが、武侠映画に、無理やりジャッキー本来のアクションをくっつけようとして、消化不良になった、というところか。